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2002年9月

春の欧州 商品買い付けの旅 3

「和」を感じるデザインがブームのヘルシンキ のぞいてみたくなるお店がいっぱい。

「ヨーロッパの街はどこでもだいたい同じ。中心に広場があり、教会や市庁舎がある」と、言ったのはドイツ人の友人ですが、私はヘルシンキには中欧の都市とは違った印象を受けました。ヘルシンキでは、一つ一つの建造物が大きい。高さも幅も大きく、道幅も広い。年に2回しかないセール開催中のストックマンデパートに群がる人々が小さく見えます。

「北欧」だからキンキンと空気が鳴るぐらい寒くて、灰色の空なのかと思っていたら、青空に出会えたのでなんだか得した気分になりました。(寒い事は寒く震えていたのですが・・・)

Reグラスの作者ユッカ・イソタロさんを訪ねて
イソタロさんヘルシンキでは使用済みのボトルをモダンにデザインして美しいグラスに変身させるデザイナー、ユッカ・イソタロさんに会うのが楽しみ。彼の工房はヘルシンキ中心部から市電で約30分。工房内には数千本の様々なボトルが整然と棚に並べられ、Reデザイングラスのパーツが所狭しと置かれています。

Reグラスはこうして生み出される首の長いボトルが美しいグラスに

工房には様々なボトルが置かれている

ボトルをグラスに生まれ変わらせるには忍耐強さが必要だとつくづく実感しました。イソタロさんがボトルを磨きながら「グラスは製品になるまでが大変なんだ。できれば大きくて、簡単に作れるものを作りたいな」と本音をポツリ。工房を訪ね、イソタロさんのお仕事を見せていただいたら、その気持ち、よくわかりました。

ヘルシンキの街はそれほど大きくない。がんばれば歩けるのではないか?地図を見て、そう思った私は飛行機に乗るまでの半日、朝の市場、エスプラナ-ディ通り、海沿いの通りまで途中、美術館や気になるお店をのぞきつつ、歩き回りました。

アジアンテイストが目にとまるヘルシンキのお店は小さくても、大きくても、ショーウィンドーを精一杯活用していても、そうでなくてもなんだかのぞきたくなるのは、私にとって初めての街だからでしょうか?お店に置いてある商品たちが生き生きとしている、そんな風に見せるのがうまい、と感じさせられました。
ヘルシンキは今、アジアブームで"和"を感じさせる食器や紙製のランプ(行燈からヒントを得たのか?)が新しいデザインとしてお店を飾り、私としては北欧らしいものを見たかったのだけど、とがっかりしつつ、自国の文化が異なる文化を持つ国で人気があるというのは悪い気はしませんでした。

太陽の下でのんびりと休日を楽しむこの旅の最終日、初めてのヘルシンキで一番印象に残ったのは建造物でもなく、製品でもなく、海沿いの光景でした。
海沿いでは、子供達がスケボーに乗ったり、年配のご夫婦が手をつないで歩いていたり、みんな楽しそうに春の休日を満喫していました。出島になっているところがあり、私も早歩きで出島を散策。カフェもあり、お昼ご飯を楽しむ人々がオープンテラスのテーブルをいっぱいにしています。

日本ではこの寒さで外に座るのは考えられないと思いながら日照時間の少ない北欧では少しでも太陽が出るとみんなこぞって太陽を浴びようと戸外に出てくるのだ、という以前に読んだスウェーデンのことを書いた本の一遍を思い出しました。

日本人はお昼ご飯を食べたすぐあとで、夜ご飯は何にしようかと悩む、とドイツ人に笑われたことがありました。
ドイツ人にとっては「食」よりも「住」が人生において大切な要素なのです。それは北欧の国々にも共通して言えることなのではないでしょうか?

寒く、日照時間の少ない冬の長い国の住人達。自然に家にこもる時間も長くなるでしょう。そんな時間を少しでも快適に過ごすために建物や、家具は設計され、発展を遂げたのだろうと、そんなことを考えながら、飛行場へのバスの中、心地よい疲れにまどろんでいました。今回の旅は、新しい商品を見つけることの難しさを痛感した旅でした。それでも、この旅の成果を形にしてみなさんに見ていただけるようにがんばろうと思います!

春の欧州 商品買い付けの旅 2

近郊には南ドイツらしいのどかな風景が広がるシュトットガルト りんごの花が咲く春はドイツ人大好きな季節

満足できるものを見つけられないまま次の訪問地シュトットガルトにやってきました。
気温は0~10度以下、灰色の空だったベルリンとは打って変わって暖かい春を感じさせる青空が迎えてくれました。

シュトットガルト近郊
手作りの木の門が 人々を暖かく迎える会社の中に りんごの花が咲く


人々でにぎわう街中のどかな田園風景
シュトットガルトはボッシュ、ポルシェ、ダイムラークライスラーなどの工場が集まる産業都市でドイツ南西部に位置しています。シュトットガルトの目抜き通りは春の訪れとともにオープンテラスのカフェでお茶を飲む人、ショッピングを楽しむ人でにぎやか。3月の最終日曜日からは夏時間に切り替わって、だんだんと陽は長くなり、午後9時ごろまでは空に明るさが残って、街のカフェやレストランも遅くまで大勢の人でにぎわいます。

農家のようなバランス 器具メーカーの中庭田園風景の向こうに 街が広がる


そんな街中から15分も車で走ればのどかな田園風景が目の前に広がります。視界をさえぎる高いビルもなくすれ違う車もまばらで、さっきまでの都会の喧騒はどこへやらまったくの別世界。

車窓から眺めた空 が大きかったとても静かな 小さな駅の前

ドイツ人は無愛想?
しばらく田園の中を走っていくとオレンジの屋根、白い壁の南ドイツ特有の家々が立ち並ぶ街が遠くに見え、まるで絵の中にいるようです。南ドイツで暮らしていた私は久々に故郷の土を踏んだ人のようにわくわくするのを止められません。

しかし-ドイツ人と言えば無愛想に振舞う人を何度も見てきた私としては、これからいくつかの会社を訪問することに緊張を覚えずにはいられません。
ところが、バランス器具メーカーでそんな私を迎えてくれたのは、木で組まれた手作りの門、丸太小屋のオフィス、ブレーツェンと呼ばれるプレッツェルが大きくなったパンとコーヒーが用意されたミーティングルーム、遠方からの訪問者(私)を歓迎するニコニコ顔の社長さんと従業員の方々。なんて暖かい雰囲気!

旬のホワイトアスパラは絶品!

時々微笑を浮かべながら自分達の製品の説明、実演に彼らは時間と労力を惜しみません。 ああ、そうだった。人に説明することが大好きで自分の好きな話題になれば時を忘れて話しつづける、ドイツ人にはそんなところがあったのです。

伝統を重んじる意識が「環境国」を支えている
車窓からはあちらこちらに白い小さなかわいらしい花をつけたりんごの木が見えましたが、オーガニックコットンの製品を製造している会社はそんなりんご畑の延長にさりげなく建っていました。伝統的なオレンジの屋根、白い壁、塔のある建物、敷地内に植えられたりんごは今がちょうど花盛り。一つの会社の本社、というより一軒の農家のようなのんびりとした雰囲気が漂っています。

「日本の桜には負けるけど、りんごの花を用意しておきました。」この日のためにとスーツを着込んだ社長さん
この会社では古くから自家発電をし、余った電力を街に売っているのだとか。そんなことを語る営業部長さんの顔はとても誇らしげ。会社の門の外には水路があり、以前はこちらで生産段階で布を洗っていたのだそうで、定期的に水路のゴミを集めてすくい上げるしくみになっています。

南ドイツの人々は一般的に伝統を重んじ、保守的な部分も持っています。
南ドイツの多くの街がオレンジの屋根、白い壁の建物で構成されていて中には、13世紀の街並みとさほど変化はない街があるのには法律での規制もあるものの、そんな彼らの精神が色濃く反映しているようです。

むやみに新しい建造物を建てたりせず、古いものでも使えるものは使っていく、そのように昔ながらのものを大切にする精神と新しいものを生み出していく動きが相反することなく同時に進行していく。
彼らのこのバランスのとれた生き方が「環境先進国ドイツ」を支えているのだなと実感し、私はまたまたドイツに惚れてしまいました。

春の欧州 商品買い付けの旅 1

春の欧州 商品買い付けの旅 

営業企画 中村倫子

シュトットガルト郊外のエコデパートバウハウス


オフィスオクトに入社して1年、初めて海外への商品買い付けの旅に出ました。私は 1999年9月からに1年間、ドイツへ留学していたのですが、仕事でドイツを訪れることがあろうとは・・・・・肌寒い夏のドイツを後にしてから約2年ぶりです。

今回はフィンランド航空でヘルシンキ経由でシュトットガルト→ベルリン→ヘルシンキという1週間の旅。旅の目的はオーガニック・コットンの寝具メーカー、バランス器具メーカー訪問、オーガニック繊維のぬいぐるみメーカー、エコ百貨店視察さらに新たな製品の発掘そして初めてのヘルシンキ訪問です。
今まで上司が買い付けてきた商品に負けないものを探そう!と張り切って下調べを綿密にして、いざドイツへ。

統一ドイツの首都として進化続ける街。
様々なデザイン、人々が集まってくるベルリン

最初の訪問地ベルリンはドイツの中ではここ数年で最も進化した街ではないでしょうか?統一ドイツの新しい首都へ生まれ変わるため街のあちこちが再開発されたのです。

フリードリヒ通り

街全体がデザインの宝庫
多くの人々の夢も集まるポツダム広場周辺は、
ガラス張りの建造物が立ち並び、ソニー・ヨーロッパビルのあるソニー地区は突然銀座にでも入り込んでしまったか?と錯覚させられます。この観光スポットにもなっている巨大な映画センター・シネマックスやショッピングセンター、21世紀のショッピングセンターとして新しいお店が軒をつらねるフリードリヒ通りは老舗のクーダムをしのぐ勢いでベルリンの新しい顔となっています。

ユニークな商品を販売するお店
街の中心となるツォー駅、ポツダム広場周辺は何時になっても人が絶えません。すれ違う人々の顔も様々。ドイツの心臓として躍動するベルリンにはあらゆる国から人々が職を捜してやってきて今や人種のるつぼと化しています。「ベルリンは誰でも受け入れてもらえる。ミュンヘン(南部に位置する街)のような保守的で排他的な視線をここでは感じずにいられる。」 ベネズエラから来て、1年間をここで過ごした友人の言葉は、多くの移民たちの気持ちを代弁しているのでしょう。

人気のデザインはステンレス製の小物

ドイツの製品というと私の中では"素朴なぬくもりのある木の製品"というイメージが強かったのですが、ベルリンのお店をのぞいて目に付くのはステンレス製の作品たち。中にはフェルトの宝石箱やたわしを材料にしたユニークな卵立て、CDラックなどもあったが、どれも類似品を見たことがあるような気がする・・・
ドイツ人にとって十八番である木の製品に関してさえ北欧テイストの商品も見られ、ドイツはヨーロッパ諸国のデザインに負けないような商品を模索しているというような印象を受けました。

デザインの話になるとどうも北欧には勝てない気がしてドイツびいきの私を唸らせます。なんとしても、この旅でドイツデザインのかっこいい製品を見つけたい!

ドイツのエコデパート
1998年に開店。食料品、衣料品、家具まで環境に優しい商品が
このデパート一軒でそろえられます。(シュトットガルト郊外)

淡い光に照らされる 人形のオブジェもとは製粉所のこの建物は文化財にも指定されているこんなオシャレなキッチンでお料理してみたい
緑に囲まれエコデパートにふさわしい環境レンガの壁を生かしたある一室のサンプル

   

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